押し目買いと戻り売りは、狙い所さえ絞ればエントリー精度が一段跳ね上がります。上位足で流れを決め、下位足で“反発の根拠が重なる地点”に限定して仕掛けるのが要点です。
僕自身、なんとなくの押し目で飛び乗ってはよく逆行に巻きこまれてましたが、根拠の集約とタイムフレームの切り替えを徹底してから無駄打ちが激減しました。
なぜ効くのかというと、水平線のロールリバーサル、トレンドラインや移動平均線(例:SMA100)への回帰、フィボナッチ38.2〜50%付近の反応は、多くの参加者が注視しやすい“需給の折り返し点”だからです。そこに上位足の方向性が合流すると、押し目や戻しの失速が“再加速”へ変わりやすくなります。
気付いたのは、場所選びより“やらない場所”の見極めが利益を守ること。強いレジスタンス直前、トレンドライン割れ直後の買い、移動平均線からの過度な乖離後の追随は、期待値が急落します。エリオット波動で第5波終盤や、平行チャネル上限に届かなくなる“勢いの鈍化”も警戒が必要です。
改善策はシンプルで、根拠を足し算すること。上位足(例:4時間足)で“反発候補”を事前にマーキングし、下位足(15分・5分)に落としてブレイクやロールリバーサルを待ってから入ります。短期のカウンタートレンドラインのブレイク取りも、上位足順行に合致すれば強力です。
過去の反省を踏まえて整えた現在の基本方針は次の通りです。
- 水平線のロールリバーサルを軸に“戻り目・押し目の価格帯”を特定
- トレンドラインと移動平均線(例:SMA100)への接近で反発候補を絞り込む
- フィボナッチ38.2〜50%付近の反応は有力な押し目・戻しの候補
- 上位足で方向を固定し下位足でエントリー合図(ブレイクや再テスト)を確認
- 反対向きの短期カウンタートレンドラインを引き、順行方向へのブレイクで入る
- 強抵抗直前・トレンドライン割れ直後・MA乖離拡大時の仕掛けは見送り
- 根拠を複数重ねて待つ姿勢を徹底し、ナンピンは封印して損失を限定
押し目買い・戻り売りの基本を押さえる
定義とトレンド把握の基礎
押し目買いとは、上昇トレンドの中で一時的に価格が下落したポイントを狙って買いを仕掛ける方法です。戻り売りはその逆で、下降トレンド中の一時的な上昇を利用して売りを仕掛けます。どちらも「大きな流れに従う」という点で有効な手法といえます。
ただし、単純に「安くなったから買う」「高くなったから売る」という発想だけでは失敗しやすいです。基盤となるのはダウ理論に基づくトレンドの把握であり、以下のようにシンプルに整理できます。
- 高値・安値が切り上がっていれば上昇トレンド
- 高値・安値が切り下がっていれば下降トレンド
僕自身もダウ理論を無視して直感的に仕掛けていた頃は、思惑と逆方向に相場が進むことが多々ありました。明確なトレンド認識があるだけでエントリーの精度は安定してきます。
短期逆行を避けるための考え方
押し目買いや戻り売りは、基本的にトレンド方向への「順張り」ですが、実際のチャート上では一時的に逆行している場面を狙うことになります。つまり、短期的には逆張りの性質を帯びるため難易度が高いのです。
例えば上昇トレンドの中で価格が下落してきた場面を買いと判断したとしても、下げが深く続けば「逆行に耐えられず損切り」となります。これを避けるには、次のような視点が欠かせません。
- トレンド方向を上位足で確認しておく
- 押し目や戻しの「止まりやすい場所」を特定して待つ
- 根拠が複数重なった地点のみで仕掛ける
短期的な値動きに惑わされず、大きな流れに沿った有利なポイントまで待つ姿勢が重要です。僕自身も「どこでも仕掛けられる」と思っていた時期は損失が膨らみましたが、狙い所を限定してからは成績が落ち着きました。
反発ポイントを見つける技術
水平線とレジサポ転換を活用する

押し目買いや戻り売りを狙う際に、まず注目したいのが水平線です。過去に何度も反応した価格帯は、多くのトレーダーが意識しているため、再び抵抗や支持として機能しやすい特徴があります。
特に有効なのが「レジサポ転換(ロールリバーサル)」です。サポートを割り込んだ後にレジスタンスとして機能したり、逆にレジスタンスを突破してからサポートとして働いたりする場面は、押し目や戻りの起点になりやすいのです。
意識すべきポイントは次の通りです。
- 明確に複数回反応した価格帯を水平線として設定する
- 水平線を抜けた後の戻りで反発が出るかを観察する
- 強い水平線が近い場合は仕掛けを見送る判断を持つ
僕自身も「そろそろ止まるだろう」と感覚で入った時は失敗が多かったですが、水平線の裏付けを重視するようになってからは狙いが定まりました。
トレンドラインで反発候補を見極める

もう一つ有効な手段がトレンドラインです。高値や安値を結んだラインに価格が近づくと、多くの場合で反発やもみ合いが発生します。反発候補を事前に描いておけば、待つべき場所が明確になるのです。
ただし、トレンドラインを引く際には一定の条件があります。
- 2点以上しっかり意識された場所を結ぶ
- ラインの角度が急すぎないことを確認する
- 価格がブレイクした後は一旦様子を見る
実際、僕自身も中途半端なラインを根拠にして逆行を食らった経験があります。意識されているラインだけに絞り込むことが、エントリー精度を高める近道です。
移動平均線とフィボナッチで根拠を重ねる

移動平均線やフィボナッチを加えると、反発候補の信頼度がさらに増します。移動平均線は価格の「回帰ポイント」として機能しやすく、特にSMA100やSMA200などは多くの参加者が参照しているため反応しやすいです。
一方、フィボナッチリトレースメントでは38.2%や50%の水準が意識されやすく、押し目や戻しの候補としてよく機能します。
ポイントを整理すると以下の通りです。
- 移動平均線にタッチした場面で反発を狙う
- フィボナッチ38.2%や50%付近での止まり方を観察する
- 水平線やトレンドラインと重なる場所を優先する
根拠が重なるほど反発の信頼度は高まります。僕自身も移動平均線とフィボナッチが一致する場面では迷わず注目するようにしています。
エントリー精度を高める方法
マルチタイムフレーム分析で方向とタイミングを分ける
押し目買いや戻り売りは、エントリーの「方向」と「タイミング」を切り離して考えると精度が上がります。そのために欠かせないのがマルチタイムフレーム分析です。
具体的には、上位足で相場の流れを確認し、下位足で仕掛けの合図を探します。僕自身はデイトレード中心のため、4時間足で方向を確認し、15分足や5分足でエントリーのきっかけを見ています。
意識すべき流れは次の通りです。
- 上位足でトレンド方向を把握する
- 水平線・トレンドライン・移動平均線・フィボナッチが重なる場所を候補にする
- 下位足でブレイクやロールリバーサルが確認できたら仕掛ける
上位足の流れに逆らわないことで、短期的な逆行に巻き込まれるリスクを大幅に減らせます。
カウンタートレンドラインのブレイクを利用する
もう一つ有効なのが、カウンタートレンドラインを使ったエントリーです。これは短期的に逆方向へ伸びた小さなトレンドにラインを引き、それを順行方向にブレイクした瞬間を狙う方法です。
例えば上昇トレンドの押し目では、短期的に下降するラインを引き、そのラインを上抜けたら買いの合図になります。下降トレンドの戻り売りなら逆のイメージです。
この方法を使う際のポイントは次の通りです。
- 直近の高値・安値を意識してラインを引く
- 少なくとも2点以上で反応したラインを選ぶ
- 順行方向にブレイクしたら仕掛けのサインと捉える
僕自身、この方法を取り入れてからは「待ちすぎて入り損ねる」ケースが減りました。上位足で方向を確認したうえで、短期のラインブレイクを合図にすることで、タイミングが明確になるのです。
仕掛けを避けるべき危険な場面
強い抵抗手前でのエントリーを控える
一見チャンスに見えても、直前に強力な抵抗帯がある時は伸びにくくなります。過去に何度も反発している価格帯では、買いなら上値が重く、売りなら下げ止まりやすい環境です。そのような場所で仕掛けても、利益を伸ばすのは難しくなります。
具体的なケースとしては次の通りです。
- レジスタンス直前での押し目買い
- サポート直前での戻り売り
- 水平線が明確に意識されている場面
僕自身も「抜けていくだろう」と安易に仕掛け、抵抗で反発されて損失を重ねた経験があります。抵抗を突破した後の押し目や戻りを狙う方が、結果的に安定したトレードにつながります。
トレンド崩れや移動平均線乖離時を避ける
トレンドが継続しているように見えても、実際には崩れ始めていることがあります。特にトレンドラインを割った直後や、移動平均線から大きく乖離した局面では、反転の可能性が一気に高まります。
注意すべき場面は次の通りです。
- トレンドラインを割った直後の押し目買い
- 移動平均線から大きく乖離した地点での順張り
- 流れが横ばいに移行して勢いが弱まっている相場
僕も過去に、移動平均線から大きく離れた地点で飛び乗り、戻しに巻き込まれて損切りを繰り返しました。乖離やトレンド崩れの兆候が見えた時は、エントリーを控える判断が重要です。
勢いの鈍化(エリオット波動・チャネル)に注意する

トレンドが継続しているように見えても、勢いそのものが弱まっているケースがあります。エリオット波動の第5波終盤や、平行チャネルの上限に届かなくなる動きは、流れの転換を示唆するサインです。
特に意識すべきサインは以下の通りです。
- エリオット波動で第5波の終盤に差し掛かっている
- 平行チャネルの上限や下限に届かなくなっている
- 高値更新や安値更新が弱まっている

僕自身も第5波終盤で押し目買いを仕掛けて逆行に巻きこまれた経験があります。勢いが落ちていると感じた場面では、新規での仕掛けを避け、流れの確認を優先することが大切です。
安定して勝つための条件
複数根拠を重ねて優位性を高める
押し目買いや戻り売りは「どこで入るか」がすべてです。そのためには、1つの根拠ではなく複数の根拠を重ねることが欠かせません。水平線だけ、トレンドラインだけ、といった単独の判断は不安定になりがちです。
根拠を組み合わせる際のイメージは次の通りです。
- 水平線で意識された価格帯
- トレンドラインの反発候補
- 移動平均線のサポートやレジスタンス
- フィボナッチの38.2%や50%水準
僕自身も根拠を1つに頼っていた頃は、勝ちと負けが大きくブレて安定しませんでした。条件が重なった場所に限定するようになってから、結果は大きく変わりました。
ナンピンを避け損切りルールを守る
押し目や戻りがどこで止まるかは、事前に完全に見抜くことはできません。だからこそ損切りのルールを徹底し、ナンピンは避ける必要があります。深い押し目ほど利益も大きくなると考えてナンピンを繰り返すと、逆行した際に資金を一気に失うリスクが高まります。
気をつけるべき点は以下の通りです。
- 損切りラインを明確に決めてから仕掛ける
- 損失が出てもナンピンで取り返そうとしない
- 想定外の動きが出たら素直に撤退する
僕自身も「方向性は合っているはず」と思い込み、ナンピンでポジションを膨らませて大きな損失を出した経験があります。その反省から、損切りは迷わず実行し、次のチャンスを待つようになりました。
待つ姿勢を身につける
押し目買いや戻り売りで最も難しいのは「待つこと」です。実際の相場では、理想的なポイントが来るまで時間がかかることが多く、焦って仕掛ければ根拠が薄い場所で負けやすくなります。
待つための考え方は次の通りです。
- 上位足で候補を事前に見つけておく
- 候補に価格が近づくまでは手を出さない
- 狙い所が来なければノートレードを選ぶ
僕自身も以前は「せっかく見ているのだから」と無理に仕掛け、余計な負けを繰り返しました。しかし、待つことを覚えてからはトレード回数は減っても、収支は安定しました。押し目買いや戻り売りは「待てる人だけが利益を伸ばせる手法」だと痛感しています。
まとめ
押し目買いと戻り売りは、FXで安定して勝つために避けて通れない手法です。しかし「安いから買う」「高いから売る」といった単純な発想では、逆行に巻き込まれて損失を繰り返すだけになります。
重要なのは、トレンドを正しく把握し、反発が起こりやすい場所を待ち構えることです。水平線やトレンドライン、移動平均線やフィボナッチといった複数の根拠を組み合わせれば、押し目や戻りの信頼度は格段に高まります。
さらに、以下のような工夫を重ねることで、無駄なトレードは減り、結果として収支は安定していきます。
- エントリーの方向は上位足で決め、タイミングは下位足で測る
- カウンタートレンドラインをブレイクした瞬間を狙う
一方で、強い抵抗直前やトレンド崩れ、移動平均線からの乖離が大きい場面では、あえて見送る判断も欠かせません。ナンピンを避け、損切りを徹底し、狙い所が来るまで待つ姿勢を守ることが最終的な安定につながります。
僕自身も失敗を繰り返す中で、待つことの大切さを学びました。押し目買いと戻り売りは、知識と経験を積み重ねるほど精度が高まる手法です。焦らず根拠を重ねて実践すれば、トレードの質は必ず変わっていきます。



